竹ならば なれるものなら団扇[だんせん]に……
しなやかな手に握られて 涼しい風を送りたい
でも残念!! 白露[しらつゆ]おりる朝[あした]には
そなたの姿を振り返り 僕はこの身を引くことに……
樹木なら なれるものなら桐となり
そなたが膝のその上で 奏する琴に作られたい
でも残念!! 宴[えん]果て寂しくなるころに
僕は仕舞われ一音を 奏でることも許されぬ
荻生徂徠「楽寿君侯の早春の高作 落梅花を賦す に 和し奉る」 花咲く梅の古き木の 東の宴席 曲水に 浮かぶ杯 美酒たたえ たけなわの春 映したり 風に花びらヒラヒラと 散るさまにふと興 覚 ゆ 一体いずこの笛の音に 誘われ飛んでゆくのやら
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