徐寅「貢余秘色茶盞」
翠[みどり]と青が融合し みごとな色合い新しく
窯から出し立ていただいた 君が贈ってくれた杯[はい]
巧みな陶技 名月を 映す春方[はるべ]の水のよう
チョット施す薄氷[うすらい]の 釉は緑の雲のよう
錆びを磨いたいにしえの 鏡が机に乗っており
若い蓮花が露に濡れ 池からここへ来たようだ
かの中山[ちゅうざん]の濁り酒 これに注げば香り立つ
だが悲しいなぁ!! 病気持ち 呷[あお]ることなど出来やせぬ
花祭にかぎらず、日本の祭りや芸能の研究のむずかしさは、幾重にもかさなって日本におしよせた大陸の文化を重層的にとりこんでいることである。その表皮を一枚一枚はがしてゆけば、芯にはなにものこらなくなることを覚悟しておかねばならない。日本の独自性をいうならば、素材を組みあわせる演出の技...
0 件のコメント:
コメントを投稿