最後に、日本東洋のすぐれた文化と美しき伝統を愛して止まなかった岩崎家の象徴として、小弥太の句集『巨陶集』『早梅』から五句ほどを選び、また和歌一首を添えつつ筆を擱くことにしよう。
天平の昔なつかし曼珠沙華
散る花や静かに座[おわ]す廬舎那仏
貫之の歌切は何んと梅の宿
古きものいとしむ心秋の雨
枯れしもの皆美しや冬の雨
理[ことわり]にのみ生く人は天地[あめつち]のまことの情[こころ]知りがてぬかも
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
0 件のコメント:
コメントを投稿