2021年7月15日木曜日

三菱一号館美術館「三菱の至宝展」16

 



先に「霊鷲山効果」といいましたが、霊鷲山とは古代インド・マガダ国の首都である王舎城の近くにある霊山で、ここで釈尊が法華経などを説いたと伝えられてきました。その形が鷲に似ているため、霊鷲山と呼ばれるようになったので、お経の見返し絵などでは、本当の鷲の頭のように描かれるんです。アップしたのは「神護寺経」と呼ばれている、平安後期の装飾経で、神護寺に奉納された紺紙金字一切経の見返し絵の一例です。

それは霊山のなかに鷲が埋め込まれているとともに、鷲が霊山に昇華しているという、其一の「蓬莱山図」と同じような効果をみせているんです。そこで饒舌館長は、これを「霊鷲山効果」と命名したのです。もっとも、これを『國華』1212号に発表した1996年には、まだ饒舌でも館長でもありませんでしたが()。 この霊鷲山効果を使って傑作『もりのえほん』を作ったのが安野光雅さんでした。

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