2021年3月25日木曜日

野良ネコ・虎吉社長4

 

しかも驚いたことに、以前より肉付きもよくなり、毛並みはツヤツヤ、あのブサカワがすごくノーブルな表情になっているんです。おそらく、こっちよりずっといいパトロンを見つけて、5ヶ月間、安穏自堕落なる生活をエンジョイしていたのでしょう。

すぐに僕は、南宋の貧乏ネコ詩人・陸游が飼っていた「粉鼻」という調子のいいネコのことを思い出しました。その「粉鼻に贈る」を、改めてマイ戯訳でお届けしましょう。

 <粉鼻>は毎晩ネズ公を 何匹も挙げる血祭りに

  血をたぎらせてヒゲを立て そのあと米蔵 護ってる

  「どうしてそんなに金持ちの ため懸命に働くの?」

  「そうすりゃ毎日ご馳走と ふかふかベッドがワテのもの!!

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

山種美術館「桜さくらSAKURA2025」7

今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...