2020年10月11日日曜日

五木寛之『大河の一滴』15


  つまり、五木寛之さんの人気を丸谷才一さんはよく知っていたのに、吉行淳之介さんはまったく知らなかったのです。ある人から聞いた話で、正確には覚えていないので、チョット饒舌館長風に脚色したところもありますが、五木さんのすぐれた人気、読者聴衆の気うけを語ってあますところなきエピソードです。320万部もムベなるかなと、納得させられます。

しかも『大河の一滴』はロングセラーです。静嘉堂文庫長室にあった1冊には読者カードが挟み込まれており、それには「抽選で100名の方に『大河の一滴』特製テレホンカードを差し上げます」と書かれていました。今は世の中からまったく消えてしまったテレカの時代から、『大河の一滴』は売れ続けているんです!!

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」5

とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛   中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...