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2020年10月10日土曜日

五木寛之『大河の一滴』14

 あるとき、五木寛之さんと丸谷才一さん、吉行淳之介さんが講演会を行なうことになったそうです。どうしてか丸谷さんが絶対自分は最初にやらせてほしいというので、丸谷才一→五木寛之→吉行淳之介という順番に決まりました。まず丸谷さんが演壇に立つと、会場はほぼ満席でしたが、話し終えようとするころ、さらにゾロゾロと聴講者が入ってきます。

 その立ち見も出る聴衆の一人ひとりに、次の五木さんが語りかけるがごとくに講演をされました。ところが五木さんの話が終ると、半分以上がゾロゾロと出て行ってしまい、吉行さんが話し始めたときには、ガラガラになっていたというのです。 

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