それだけじゃ~ありません。今年3月上旬からふたたび売れ始め、文庫28万3千部、単行本5万7千部を増刷、すでに累計320万部を超えているそうです。拙著『文人画 往還する美』の1万倍以上です(笑)
先日、東洋文庫で「大宇宙展――星と人の歴史」を見て悠久の歴史に思いを馳せましたが、天文学的数字とは、『大河の一滴』の発行部数にこそふさわしい言葉ではないでしょうか。さらに著者プロフィールによると、エッセー集『風に吹かれて』は、1998年の段階で400万部に達していたそうです。
姜尚中さんは、ベストセラーの条件の一つとして、大西巨人が「俗情との結託」を挙げたことから書き始めています。しかし読者の心は移ろいやすく、ベストセラーでありながら、ロングセラーであり続ける極々まれな1冊が『大河の一滴』だというのです。
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