植田彩芳子・中野慎之・藤本真名美・森光彦『近代京都日本画史』(求龍堂 2020年)
近代京都日本画のすばらしい魅力を1冊で充分に味わわせてくれます。江戸時代と近代、京都と東京、伝統と革新の対立について、ある場合にはその共鳴について教えてくれます。そこに込められた豊かな示唆が、知的好奇心を掻き立ててくれます。いまのトレンド(?)である巣ごもりに、ピッタリのオススメ本です。
腰巻には「近代京都日本画壇を最新の知見でナビゲート! 幕末から戦後まで、唯一のフルカラー通史本」とありますが、それ以上の濃密な内容が盛られているといってよいでしょう。
4年ほど前、京都文化博物館の学芸員として活躍期を迎えた植田彩芳子さんの呼びかけで、近代京都美術研究会が立ち上げられ、やがて著者となるこの4人の方々が月に1度集まり、神崎憲一氏の『京都に於ける日本画史』を輪読する研究会が始められたそうです。
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