2020年6月10日水曜日

梅棹忠夫『知的生産の技術』3



普通の日本文なら、つまり漢字を使って書いてあれば、一瞬にして画家や作品、その内容が判りますが、ローマ字だと1字1字読んでいかないとダメなんです。たとえば「俵屋宗達」と「俵屋宗雪」は一目瞭然ですが、「Tawaraya Sotatsu」と「Tawaraya Sosetsu」となると、そうはいきません。
しかも、Sosetsuには「宗雪」と「相説」の二人がおり、「宗説」という印章さえありますから、この区別をローマ字で記入するとなると、きわめて面倒です。それならSosetsuの脇に、漢字を書いておけばいいじゃないかということになりますが、それなら最初から漢字を用いた方が、どれほど便利か分かりません。これが僕の所感や印象など文章になれば、画家名の比ではありません。

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