すると「一月 黄表紙『本性銘暑 有難通一字』二冊(是和斎戯作・絵師名なし・松村版) 是和斎は春朗の戯作号といわれるも未定。本書は四方山人(大田南畝)の青本評判記『菊寿草』で“上々吉 松”と評される」とありました。しかも是和斎を春朗と同一人とするのは、かの飯島虚心『葛飾北斎伝』によるところであることも判りました。
僕は会場で穴の開くほど展示されていたページをながめましたが、絵からは判断がつきませんでした。先の『葛飾北斎年譜』によると、翌天明2年に黄表紙『四天王大通仕達』2冊(是和斎戯作・春朗画・松村版)が出版されていますので、これと比較検討すれば、おのずと結論が出るかもしれませんが……。
しかし「是和斎」を「是は和斎なり」と読んでみると、何となく「和斎」と「春朗」の明るくやさしい語感が通じ合うようにも感じられます。すると「是は春朗なり」ともなりそうなので、やはり是和斎と春朗は同一人なのかな?とも思われたのでした。(笑)
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