静嘉堂文庫美術館「日本刀の華 備前刀」<6月2日まで>
日本刀の主要な製作地は、山城、大和、備前、相模、美濃の5箇所で、これを五ヶ伝といいます。そのうち、岡山県東南部にあたる備前の国は、きわめてすぐれた原料と水運の便に恵まれ、平安時代から傑出せる刀鍛冶を生み育ててきました。しかも、ものすごい生産量をもって他を圧倒、「刀剣王国」とたたえられてきました。いま出光美術館では、特別展「六古窯」をやっていますが、この中にも「備前」が含まれていることを、僕はとても興味深く感じます。
その特徴を、素人には手ごわい例の専門用語を用いていえば、「腰反り」の強い姿と、杢目を主体とした精緻な地鉄[じがね]に浮かび出る変化に富んだ「丁子乱れ」の刃文にあるということになります。いや、担当した山田学芸員によると、そうなるそうです(笑)
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