2019年1月3日木曜日

謹賀新年3


その蘇東坡と対立したのが、新法党の盟主・王安石ですが、そのときは執筆に追われて、『中国詩人選集』をじっくり味わうこともなく書き終えてしまいました。それなら脱稿後、ゆっくり読めばよかったじゃないかと叱られそうですが、そこはやはり怠惰な人間、書き終わったら忘れるともなく忘れてしまいました。

これに限らず、執筆中は「書き終わったら、もう少しちゃんと勉強しよう」と思いながら、原稿が手から離れると、ホッとしてもうやる気が失せているというのは、毎度お馴染みだといってよいでしょう。

ところで、王安石と蘇東坡は政治上のライバルでしたが、詩人としてはおたがいに資質を評価していました。王安石は、15歳も若い蘇東坡の詩と同じ韻字を使って6首も詠んだそうです。

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