2018年6月7日木曜日

静嘉堂「酒器の美に酔う」<お酒の絵>4


B李白「将進酒」戯訳

君見ずや天より下る大黄河 海へ走って二度と還らず

白髪を立派な鏡に映す人 朝黒かったのに夕べにゃ雪だ

人生は楽しめるうち――それが花 月に酒樽さらすは馬鹿だ

天賦の才あるからいつかは就職できる 使った金などいつかは戻る

羊やら牛のご馳走たらふくと…… 飲むなら三百杯を飲むべし

岑先生 丹丘君にも一献二献 「いや結構」など言うんじゃないよ

君がため僕が一曲歌うから 耳をそばだて是非聴いてくれ

大仰な音楽ご馳走不要なり 酔いから醒めずにただいたいだけ

偉人でも死んでしまえばそれっきり 酒飲みだけが歴史に残る

曹植の平楽観の宴会に 出た酒一斗が一万銭だ

「金がない」なんてこの俺言うものか 買ってくるからじゃんじゃん飲んで

花紋の名馬 ミンクの衣裳

ウェイターに持って行かせて美酒に換え 一緒に消そうよ!! 万古の愁い

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根津美術館「唐絵」6

また島田先生は、「題辞、題詩が単に画図をみた印象、感想を述べるだけでなく、画図の主題と密接な関連があって、 画図の十分な理解のためにはその詩文の解釈が欠かせないとか、題跋の加わることが予期されるというような条件をおくことが必要であろう」と指摘しています。 さらに島田先生は、詩画軸...