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2018年4月18日水曜日

東京国立博物館「名作誕生」日本美術鑑賞への誘い4


冬の釧路湿原鶴居村で丹頂鶴のダンスを見たことがある方なら、「白鶴図」を見ながら、そのときの思い出に浸ることもすばらしい。僕のような老人だったら、「鶴は千年」にあやかって、元気に長生きしようと心を新たにすることも感情移入です。

そんなのが美術の鑑賞法と呼べるのか――なんておっしゃらないでください。日本人は昔から、美術をそうやって楽しんできたんです。感情移入などというむずかしい言葉を使わなくたって、それが伝統的な鑑賞法でした。たとえば平安時代、貴族たちは屏風に描かれた名所絵、あるいは屏風に貼られた四季絵を見ながら和歌を詠みました。これを屏風歌というのですが、もうこれは感情移入以外の何ものでもありません。

日本の美術はすべて感情移入によって鑑賞されてきたなどといえば言いすぎですが、主要な鑑賞法であったことは間違いありません。みなさん、だまされたと思って、試してみてください。美術がもっともっと楽しくなること請け合いです。

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