2017年10月17日火曜日

東京国立博物館「運慶展」7


「僕の一点」がちょっと変化球のようになってしまったので、旧ブログ「おしゃべり館長2014」にアップした、<サントリー美術館「高野山の名宝 高野山開創1200年記念」>を再録して、お許しいただくことにしましょう。この運慶展にも出陳されている「八大童子立像」を、「僕の一点」に取り上げているからです。

唐で密教を学んで帰国した弘法大師空海は、弘仁7年(816)勅許を得て高野山を開きました。やがて高野山は仏教美術で満たされることになりますが、これは曼荼羅に代表されるごとく、密教においてもイメージが重視されたからでしょう。これを記念して60件もの名品が六本木に集いました。

「僕の一点」は「不動明王坐像」+「八大童子像」です。前者は藤原時代の作ですが、これに合わせて運慶が眷属である後者を造ったのではないでしょうか。いずれにせよ、両者が相まって不動世界を形成しているのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会2

    ちょうど秋の風入れと重なったため、ほとんどすべての絵画作品が4室ほどに分けて懸けられ、島尾さんの解説を聞きながら 鑑賞することができました。風入れですから、すべて露出展示(!?)です。また田中さんの解説のもと、開山・石室善玖禅師のお像へお参りするなど、楽しく充実した半日を...