2017年4月9日日曜日

奈良国立博物館「快慶展」1


奈良国立博物館「快慶 日本人を魅了した仏のかたち」(47日)

 唐招提寺をお訪ねするため、西ノ京へ……。僕にとっては、センチメンタル・ジャーニーともなりました。大学に入って美術史の専門課程に進んだのが昭和40年、今年は昭和92年ですから(笑)半世紀以上前の話です。進学するとすぐ10日ほどの研修旅行となるのですが、その年の行き先は奈良と決まっていました。

助手と大学院生により、スケジュールと訪ねる寺社や美術館、あるいは作品が選ばれ、新3年生は必ずその一つを担当することになります。それについて下調べをし、パンフレットを用意し、現場で実際の作品を前にそれを発表するのです。

しかし、高校のとき美術クラブに入っていたからという程度の理由で美術史に進学した僕ですから、チンプンカンプン、まったく何も分かりません。担当希望の作品が、挙手によって次々と決まっていくうち、ボケッーとしていた僕に残ったのは「唐招提寺の建築」というものでした。絵画や彫刻ならまだしも、建築ですよ。手も足も出ません。

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