2024年4月20日土曜日

渡辺浩『日本思想史と現在』8

 

渡辺浩さんの『日本思想史と現在』というタイトルはチョッと取つきにくいかもしれませんが、読み始めればそんなことはありません。先にあげた「国号考」の目から鱗、「John Mountpaddy先生はどこに」のユーモア、丸山真男先生のギョッとするような言葉「学問は野暮なものです」などなど、拾い読みするだけでも楽しくなりますよ。コシマキにあるとおり、「思想史はこんなに面白い!」となること請け合い、絶対おススメの一書です。

先に渡辺史学の特徴を、「洋の東西を自由に行き来する広やかな視覚」と書きました。それはなによりも、洋風画家・川原慶賀の「農夫図」をフィーチャーした、日本思想史の本とは思えない新鮮な表紙カバーに象徴されています。


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