しかし禁令があったため、事実を隠していたところ、それが露見して罰せられることになったという。また伊東淡路守は蚊に刺されたとき、思わず知らず手でたたき殺した。その血が顔についたのを、井上彦八(利実)が見て注意したところ、淡路守は紙で拭き取り、手を洗ってから勤務に就いた。そのことが将軍の耳に達し、鳥類畜類はいうに及ばず、蚤や蚊までも殺してはならないと言われていたのに、それに違反したという罪だともいう。彦八はそれほどのことを見ていたのに、どうして報告しなかったのかを問われて、閉門を言い渡された。
目出度い雪が彼方まで 驚くほどに降り積もり 目出度い雲が天上の 果てまで暗く してる けど 地上はまるで満月の 夜かと疑う明るさで 山には白雲 棚引いて きらめく朝日を 浴び てる よう 舞うがごとくに降る雪は ひらひら 散って...
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