2023年9月26日火曜日

サントリー美術館「虫めづる日本の人々」13

ところがこの字を重ねて○○と書くと、キリギリスとかカマキリになるらしいんです。これを北京人は○○児チューチュールとアール化して、つまり北京風になまって呼ぶようです。チャンと『諸橋大漢和辞典』にも立項され「北京人の好む蟲の一種。きりぎりすの類」と説明されています。

 僕の書架には羅信耀著・藤井省三ほか訳『北京風俗大全 城壁と胡同の市民生活誌』(平凡社 1988年)が収まっています。1989年北京日本学研究センターに出かけるまえ本書を通読して、イッパシ北京通のような気分になったものでした() そのなかに闘○○のことが詳しく書かれています。それによると、○○はキリギリスよりむしろコオロギに近いようですが、北京人はこれを闘わせて楽しんだようです。 

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館「トプカプ・出光競演展」2

  一方、出光美術館も中国・明時代を中心に、皇帝・宮廷用に焼かれた官窯作品や江戸時代に海外へ輸出された陶磁器を有しており、中にはトプカプ宮殿博物館の作品の類品も知られています。  日本とトルコ共和国が外交関係を樹立して 100 周年を迎えた本年、両国の友好を記念し、トプカプ宮...