秋懐 二首 その1
ひとひらの雲 空の果て 木々 鮮やかに紅葉し
時に感じて見下ろせば 旅人[りょじん]の心 悲しみに……
落ち葉 散り敷く高殿に 光陰矢のごと流れゆき
大海の靄[もや]果てしなく 愁いもいよいよ深くなる
酔えば隠者の庭の菊 採って夕餉[ゆうげ]のおかずとし
病気がちにて髪の毛に 秋の霜さえ見え始む
要領悪い役人が 傲慢不遜となじられて
髪 振り乱し歌いつつ 彷徨[さまよ]うさまは楚の狂人
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
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