公演後、観世さんと僕が読売新聞の取材を受けたこともうれしいことでした。観世さんは、この「曲女」はたいへん軽く、舞いやすく、それだけですぐれた作であることがよく分かるとおっしゃって下さいました。しかも普通、江戸時代の能面はもっと傷んでいて、実際につけるのは恐い場合が多いそうです。近日中に、「美を紡ぐ」プロジェクトの一環として、読売新聞に大きく報道されることでしょう。
公演がすんで、観世さんが外されたあとも、僕には「曲女」はかすかに愁いをたたえ、呼吸をしているように感じられたのです。いただいたリーフレットのあらすじを、そのまま紹介しておきましょう。
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