2020年1月16日木曜日

江戸東京博物館「大浮世絵展」4




歌麿の遊女絵がすばらしいことは改めていうまでもありませんが、ヌカミソくさい女房たちをかくのごとく艶やかに描き出した、歌麿という浮世絵師をどのように褒めたたえたらよいのでしょうか。

「僕の一点」に選んだ理由はもう一つあります。10年ほど前、畏友・稲垣進一さんから声がかかり、「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳」展の企画委員に加えてもらいました。するとそのカタログにも、エッセー「国芳――幕末マニエリスムの画家――」を寄稿することになったのです。

これまた独断と偏見になったことはいうまでもありませんが、この歌麿の傑作と国芳作品との密接な関係から、国芳のマニエリスム的特質を明らかにしてみようとしたんです。その一節をそのまま引用することをお許しください。

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