*速水御舟「想片」(『塔影』昭和8年10月号)
伝統 伝統の真意は以心伝心によるものであって、決して形式的なものではないと思う。丹霞和尚が一切経を焼き捨てたところに、本当の伝統の精神の衣鉢をつたえていると思われる。
技法 技法の究極は無色透明だと思う。いささかでも他色があれば自己の真意をつたえるものに禍いとなる。われわれ画道の学徒は種々の技法を習得し、而して次第に脱落させ――無色透明にかえったとき、技法の真諦に逢着する。
サントリー美術館「NEGORO 根来 赤と黒のうるし」< 2026 年 1 月 12 日まで> 私たちは根来塗の単純明快なるフォルムを愛しいとおしんできました。朱漆と黒漆のハーモニーに魅了されてきました。風化と手擦れが視覚化する時間の流れに深い感銘を覚えてきました。このような...
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