2019年6月26日水曜日

金子啓明『古代一木彫像の謎』6


本来タケも東南アジアの原産で、それが中国にもたらされたものと考えられています。タケのことを英語で「バンブー」といいますが、これはタケを祭祀などで燃やす習慣のあった東南アジアで、その破裂音を聞いた欧米人が、これをその名称に用いたものであると、どこかで読んだ記憶があります。

実際、中国でもタケは江南から南部に多く、華北地方には少ない植物です。もちろん現在では、北京でも公園などに出かければ、簡単にタケを見ることができます。実際に見に行ったことがあるところに、紫竹院公園がありますが、これらは移植されたものにちがいありません。このようなタケを、わざわざカヤで彫りだしている点からも、「百済観音立像」は中国南朝様式に由来する仏像である!!というのが、私見なのですが(!?)

0 件のコメント:

コメントを投稿

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会3

   「僕の一点」は吉澤雪庵の「寒山拾得図」ですね。大きな絹本の掛幅 画 です。 右側の拾得 は岩を硯にして墨を摺り、左側の寒山は筆を右手に持って岸壁に文字を書こうとしています。拾得の後には、チョット羅漢のように見える豊干禅師が座って寒山の方を見ています。これを見てすぐ思い出すの...