2018年1月21日日曜日

千利休と茶の湯6



これを認めた上でなお、我が国の茶の湯に、滅びてしまった中国の古い喫茶文化が大切に守り伝えられていることは、何と興味深いことであろうか。茶を粉末にした抹茶は唐代に起こり、宋代に盛んになった。宋の時代、大きく分けて茶には片茶と散茶があったという。

片茶とは固形茶であり、散茶には葉茶と抹茶が含まれるが、散茶、とくに抹茶が愛好されるようになり、これが宋代の茶を特徴づけることになる。ところが明代に入ると、太祖洪武帝の命を機に、茶葉を煎じて飲む煎茶が流行し、抹茶はほとんど命脈を絶たれてしまう。

一方、我が国では唐宋の茶ともいうべき抹茶が絶えることなく支持されてきた。煎茶は江戸時代に文人の間で流行を見たが、それでも抹茶を用いる茶の湯は広く愛され、現代に至るまで日本文化の一翼を担ってきた。

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