2017年7月6日木曜日

奇美美術館「おもてなし」5


セレモニー終了後、長い時間をかけて計画を練り上げ、一週間前に現地入りをして準備を進め、遂にこの日を迎えた担当学芸員の山田正樹さんのギャラリートークへと移りました。会場には四畳半の茶室もしつらえられ、裏千家名誉師範・関宗貴さんのお手前も披露されました。

山田さんが担当した企画展「超日本刀入門」の時も感じたことですが、簡にして要を得た解説はとても分かりやすく、すっと腑に落ちるのです。今回のように通訳がつく場合、これはとくに重要なポイントとなります。「饒舌館長」みたいな解説は、通訳の方を悩ませるだけです。それに何より山田さんはイケメンです!? 奇美美術館の女性館員の方々にも、圧倒的人気があるようにお見受けしましたが……。

ランチは立派なミューゼアム・レストランで、おいしいロースト・ビーフが振舞われましたが、改めて静嘉堂文庫美術館にもレストラン――といわないまでもカフェが欲しいなぁと思ったことでした。前に広がる広い洋式庭園は、アラン・レネの傑作「去年マリエンバートで」をよみがえらせてくれましたが、もちろん筋はまったく思い出せませんでした。というより、半世紀前、映画館でスクリーンを見ながらも、筋はまったく理解できなかったのです!?

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東京都美術館「田中一村展」9

葉時代の傑作に「仿蕪村四季山水図」(田中一村記念美術館蔵)があります。一村を魅了した蕪村のオリジナルも知られています。蕪村が創り出した絵画と俳句の魅力は、微妙な光の感覚――「微光感覚」にありというのが持論ですが、この一村四幅対もすばらしい微光感覚にあふれています。そう思ってこのこ...