今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。
遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的人生を生きた画家だったと思います。神童と呼ばれることはなかったかもしれませんが、遅咲きの天才とたたえたいのです。
それは自伝の『牛のあゆみ』というタイトルに、何よりもよく象徴されています。虚飾を廃した訥々とした語り口にも魅了されます。土牛が101歳まで創造の筆を折らなかったことも見習いたいと思いますが、コチトラあと20年はゼッタイもちませんよ(笑)
モチーフとなった醍醐の「太閤しだれ桜」を組織培養した桜が、4年ほど前でしょうか、山種美術館の玄関横に植えられ、花を咲かせ始めました。文字どおりこの展覧会に錦上花を添えているのです!!
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