人間と自然がこれほどまでに芸術的なセンスで調和している国を、私は今まで見たことがない。
(西洋では)人間は自然を破壊して都市をつくり、景観を損ねるが、日本では人が手を加えた後も、自然はいっそう美しく耀くのだ。これは驚異的なことだ。
あふれるほど多様な品種があった時代は過ぎ去った。島国日本が、長期間にわたって平和と繁栄を享受し、芸術と伝統美を追求した江戸時代は、もはや過去のものとなったのだ。
もっとも本書には、日本人としてあまり知りたくない歴史的事実も、抜かりなく書かれているのですが……。
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
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