鳥文斎栄之というすぐれた浮世絵師を誕生させたのは、意外なことに、寛政の改革だったのです(!?) というわけで、「僕の一点」は「大田南畝像」(東京国立博物館蔵)ですね。栄之は同じくサムライであった南畝と親密な交流を重ねていました。南畝の自賛をともなう「大田南畝像」は、そのすぐれた証拠でもあるんです。
しかし、寛政の改革を前に、地位をまもって軟派文芸から身を引いた南畝と、身分を捨てて浮世絵師に生まれ変わった栄之は、対極的な生き方を選んだ二人の天才のように思われてなりません。
ここで 僕が とくに 興味深く感じるのは、男性である狩場明神 の上に金剛界大日如来が、女性である丹生明神の上に胎蔵界大日如来が配されていることです。 つまり 金剛界が男性と、胎蔵界が女性と結びつけられている の です 。 2017年春から初夏にかけ、三井記念美術館で特別展 ...
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