中村公一さんの名著『中国の花ことば 中国人と花のシンボリズム』(岩崎美術社 1988年)によると、中国における一般的な蓮の印象は濃厚でエロティックだそうです。蓮にまつわる寓意や花ことばの類にも、セクシャルな意味をもったものがすこぶる多いというのです。その理由はやはり発音にあるようで、つぎのように説かれています。
蓮(lian)ということばが中国語で愛情や恋を意味する憐(lian)・恋(lian)とあい通ずるところから、蓮には恋人や愛人などといった寓意があり、蓮採りつまり採蓮ツアイリエン(=採憐ツアイリエン)といえば、「恋人を選びとる」ラブハントの隠喩になることは、大変興味深い。
0 件のコメント:
コメントを投稿