もっとも、揚補之が松竹梅を一緒に描いた最初の画家ではないようです。愛用する金井紫雲の『東洋画題綜覧』によると、すでに唐の有名な書家・李邕りようが、松竹梅図に6言詩を着賛しているんです。これもマイ戯訳で……。
雪見 楽しみ酒を酌む 寒さ身にしむ独り部屋
氷を割って湯をわかし 茶を煮りゃ部屋も温まる
チョット酔ったらいい気分 子供を呼んで画をひろげ
心ゆったりにこやかに 「松竹梅花」と題を書く
そんな応挙の画風は瞬く間に京都画壇を席巻し、当代随一の人気画家となりました。そして、多 く の弟子たちが応挙を慕い、巨匠として円山四条派を形成することとなりました。 豪商三井家が応挙の有力な支援者であったことから、当館には良質な応挙作品が複数収蔵されています。このうち本...
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