一方、木米がとりわけ五十代後半から精力的に描いた絵画は、清らかで自由奔放な作風が魅力的です。その多くは友人への贈り物とした山水画であり、交友関係や木米自身の人柄を想像しながら鑑賞すると、より一層味わい深く感じられます。
この特別展はサントリー美術館の久保佐知恵さんと安河内幸絵が企画したものです。木米鑑賞研究史上、いや、日本文人画鑑賞研究史上、きわめて重要な位置を占める展覧会に仕上げられています。よくこれだけの優れた作品と貴重な資料を集めたものだと、感を深くしない人はいないでしょう。
國華清話会については、かつて紹介したことがあるように思います。美術雑誌『國華』が主宰する美術愛好倶楽部です。美術愛好家が集まり、年に2度の特別鑑賞会を中心に親睦を深めるとともに、『國華』の発行と國華賞の運営を支援することを目的にしています。年会費は3 万円と、キョウビちょ...
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