山口さんは年少の田沼さんをヒイキにしていた。田沼さんぐらい、大家ぶらない、芸術家ぶらないカメラマンはいないのではないか、と思っていた。田沼さんの写真には何か詠み人知らず、といったような趣があると言ったのは山口さんである。これは田沼さんの人と芸術を言い当てて、まさに至言である。
もちろん、肖像写真としてどちらがすぐれているかなどという問題を、ここで議論することはナンセンスでしょう。それぞれ肖像写真として最高の境地に達していて、比較すること自体が間違っていると思います。
今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...
0 件のコメント:
コメントを投稿