2022年6月19日日曜日

太田記念美術館「北斎とライバルたち」3

 

いま太田記念美術館で開かれている「北斎とライバルたち」展では、北斎一人がたくさんのライバルたちを向こうに回して組んでほぐれつ――激しい肉弾戦を繰り広げています。いや、裂帛の気合をこめた対決を繰り広げています。

おもな対決は「北斎VS広重」「北斎VS写楽」「北斎VS英泉」「北斎VS国芳」の4回戦、いずれも北斎の勝ちといいたいところですが、写楽には完敗を喫しています。北斎の「三代目市川高麗蔵」と写楽の「二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木」を並べられると、どうヒイキ目にみても北斎の負けです。

とはいえ、「『三代目市川高麗蔵』は北斎がデビューした直後の勝川風役者絵なんだから、仕方ないじゃないか」なんて、言い訳を考える必要は毛頭ありません。「三代目市川高麗蔵」と「二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木」は、一人の同じ浮世絵師、つまり北斎が描いた作品なんですから()

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