2022年6月9日木曜日

追悼ステファン・アディス先生11

 

19863月、1週間ほどアディス先生と一緒にニューヨークへ出かけたことも忘れられません。ある晩、誘われてニューヨーク・シティ・センターにマース・カニングハムのダンスを一緒に見に行きました。すると開演前に先生は、天下のジョン・ケージに僕を紹介してくださったのです。そこにはミュージシャンとしてのアディス先生がいらっしゃいました。

ジョン・ケージは先の『禅の芸術』に推薦の辞を寄せています。それによれば、先生が禅画に興味をもちだしたのは50年近くまえ――チョット誇張されているようですが――、その後研究はたゆみなく続けられて、ついに本書にまとめられたのです。

ステファン・アディス先生、40年間、本当にありがとうございました。安らかにお眠りください。                               合掌

0 件のコメント:

コメントを投稿

山種美術館「桜さくらSAKURA2025」5

   桜と相性がよい文学は和歌でしょうが、漢詩だって負けてはいません。先に紹介した渡部英喜さんの『漢詩花ごよみ』に江戸末期に鳴った漢詩人・藤井竹外の七言絶句「芳野」が載っています。またまたマイ戯訳で紹介することにしましょう。   古き陵 みささぎ ――松柏 まつかしわ  つむ...