2020年2月3日月曜日

静嘉堂文庫美術館「磁州窯と宋のやきもの」2


もっともそれ以前から盗掘は行なわれていたそうですが、鉅鹿の学術的発掘から数えて、今年はちょうど100年の節目に当たっています。この「磁州窯と宋のやきもの」展は、「東洋のポンペイ」ともたたえられる鉅鹿の磁州窯が、社会的に認知されてから、ジャスト100年を記念する展覧会でもあるのです。そこで「鉅鹿発見百年」というキャッチコピーを考えてつけたというわけです。

磁州窯の様式はきわめて変化に富んでいますが、白地黒掻き落しこそ、磁州窯を象徴するものでしょう。灰色の素地に白土を白化粧掛けし、さらに鉄絵具を塗り掛け、それを掻き落して文様を作り出す、きわめて手の込んだ手法です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

山種美術館「桜さくらSAKURA2025」7

今回は奥村土牛の傑作「醍醐」がポスターのメインイメージに選ばれ、目玉にもなっているので、とくに土牛芸術に力を入れてしゃべりました。もちろん大好きな画家でもあるからです。 遅咲きの画家といわれる土牛は、一歩一歩着実に独自の土牛様式を創り上げていきました。人の真似できない真なる創造的...