2020年2月1日土曜日

アーティゾン美術館「見えてくる光景」12


一つの配石は、十数個の石からなるといわれるが、もっと多くの石からなるものもあった。また現状は発掘されたままを厳密に保存しているのであろうが、その形をはっきりと認識することはなかなか難しいように思われた。

しかし、その形はおよそ8種に分類されるという。このような形の違いは、埋葬される人の性別や成人か否か、あるいは婚姻などによる移住者か否かなどを反映しているらしい。これらによれば配石遺構は墓ということになるが、人骨はまったく出てこないらしい。そうなると、本当の墓は別にあって、配石遺構 は象徴的な意味での墓ということになる。 もっとも、土壌や気候の関係から、人骨は完全に溶けてしまう場合もあるから、依然墓の可能性は残っている。いずれにしろ埋葬と深く関係づけられることになる。

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根津美術館「唐絵」6

また島田先生は、「題辞、題詩が単に画図をみた印象、感想を述べるだけでなく、画図の主題と密接な関連があって、 画図の十分な理解のためにはその詩文の解釈が欠かせないとか、題跋の加わることが予期されるというような条件をおくことが必要であろう」と指摘しています。 さらに島田先生は、詩画軸...