「僕の一点」は、昇る朝日をとらえて、幻想的神々しさを定着させることに成功した「朝陽」ですね。遠藤さんはみずから短い詩をわきに添えていますが、それは俳諧の連歌における匂い付けのようでもあり、作品の魅力をさらに高める薬味となっています。
ある朝、南からベルベットのマントを着たダンスの名手がやって来て、太陽を誘い、ゆるやかに踊り始めた。
キャプションを読むこともなく、会場を一巡して、直感的にこれを「僕の一点」に選んでいました。微妙なモノクロームのグラデーションが、かつて『國華』に紹介した谷文晁筆「山水図」の美しい皴とちょっと似ていて興味深いのですが、それは後から気づいたことでした。
また「朝陽」に戻ってキャプションを見ると、「ロサンジェルス・カウンティ美術館収蔵」と書かれているじゃ~ありませんか。やはり眼の高い美術関係者は僕だけじゃ~なく、アメリカにもちゃんといるんです(笑) こういうのを、この頃よく問題になる「上から目線」というのかな?
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