もしその時、何か祈りや願い、あるいは清浄なる気持ちが皆さまのなかに芽生えるならば、やはりお人形さんが根源的にもっている霊力のゆえにほかならないでしょう。もうこんなに美しくソフィストケートされたお人形さんに、呪詛や厄除けを期待する人はいないでしょうが、意識されることもないかすかな記憶の底に、精神作用として沈殿しているように思います。
27日は午後からトークショーがおこなわれました。登壇したのは日本人形研究所所長の林直輝さんと、ご存知!「青い日記帳」を主宰するカリスマ・ブロガー中村剛士さん、加えて担当学芸員の長谷川祥子さんの3人です。とくに林さんからは、5世大木平蔵によるこれらの作品が、いかに精緻に、いかに高い技術をもって、いかに贅を尽くして作られているか、専門家の立場からの解説があり、なるほどなぁとよく腑に落ちたことでした。
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