2019年1月9日水曜日

謹賀新年9


 「飲む」がこんな王安石ですから、「買う」方も石部金吉だったようで、これまた『王安石 濁流に立つ』におもしろいエピソードが紹介されています。これもそのままに引いておくことにしましょう。

宋代においても、士大夫の艶聞には事欠かない。……しかし、王安石には浮いたうわさなどまったくない。これは有名な逸話なのだが、彼が知制誥(内閣の辞令起草官)になってまだまもないころ、夫人が安石のために一妾を買った。子供もちゃんと授かっているのに、夫人がなにゆえそんな挙に出たのか分からない。知制誥にまで出世したから世間並みに男の勲章を、ということなのだろうか。それはともかく、安石は連れて来られた女をまじまじと見つめながらこう尋ねた。

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」5

とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛   中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...