2018年3月14日水曜日

三重県立美術館「今村幸生展」5


フランソワ・ド・ラ・ロシュフーコーの『箴言集』には、「青春は不断の酔い心地である。健やかな体のほてり、理性の狂気である」とあるそうですが、絶対ちがう。ラ・ロシュフーコー先生、的をはずしちゃっているんじゃないでしょうか。たとえそうであったとしても、そんな青春の対極に、17歳の今村も、そして17歳の僕もいたような気がします。

あるいは、ポール・ニザンのあまりにも有名な「僕は二十歳だった。それが人の一生で一番美しい季節などとは誰にも言わせない」という言葉の方が、「十七歳の自画像」に似合いそうですが、これもやや違うように感じられます。ちょっとカジュアルですが、やはり僕らの世代だと阿久悠でしょうか。

 ♪青春時代が夢なんて あとからほのぼの思うもの

  青春時代のまん中は 道にまよっているばかり♪

♪青春時代が夢なんて あとからほのぼの思うもの

   青春時代のまん中は 胸にとげさすことばかり♪

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」5

とくに応永年間、熱狂的 に愛好されたので、応永詩画軸 などと呼ばれることもあります。 詩画軸のことを勉強するときには、必ず『禅林画賛   中世水墨画を読む』 ( 毎日新聞社 ) という本を手元に置かなければなりません。そして監修者である島田修二郎先生の論文「室町時代の詩画軸につい...