2024年3月12日火曜日

サントリー美術館「織田有楽斎」2

有楽斎こと織田長益ながますは天文16年(1547)、織田信秀の子、信長の弟として生まれました。信長、秀吉、家康のもと、武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭である正伝院を再興、隠棲し茶人としてその名を残します。正伝院内に建てた茶室(如庵)は国宝に指定され、各地に如庵の写しが建てられました。……文化人・有楽斎として名高い一方、武士・長益には悲観的なイメージが付きまといます。天正10年(1582)本能寺の変では、二条御所に籠る主・信忠(信長長男)が切腹した一方、自らは御所を脱出したことから、京の人々には「切腹をすすめておいて、逃げた男」と揶揄されました。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会3

   「僕の一点」は吉澤雪庵の「寒山拾得図」ですね。大きな絹本の掛幅 画 です。 右側の拾得 は岩を硯にして墨を摺り、左側の寒山は筆を右手に持って岸壁に文字を書こうとしています。拾得の後には、チョット羅漢のように見える豊干禅師が座って寒山の方を見ています。これを見てすぐ思い出すの...