2023年12月19日火曜日

日比野秀男『渡辺崋山』4

 

いまから48年前、若かった僕は怖いもの知らずで、「渡辺崋山――写生から心象表現への旅」などという大それた題をつけた拙文にまとめ、田中一松先生に見ていただいたあと、印刷に付しました。その結論が「黄粱一炊図」の昨日アップしたような読みでした。もちろんこのような解釈は、すでに吉澤忠先生により発表されていましたが、僕は写生からの展開として考えたかったんです。

その後、日比野秀男さんが中心となって編集した『定本 渡辺崋山』(郷土出版社 1991年)という総合的研究図録が出版されました。求められるまま、「崋山と江戸絵画」という拙文を寄稿した僕は、このような自己の感情や思想を反映した崋山の絵画世界に何よりも強く惹かれ、「隠喩メタファーの画家」というオマージュを捧げたのです。そのさい決定的影響を受けたのは、美術史学会全国大会で聴いた日比野さんの崋山海防思想論でした。


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