その後徐々に日本美術に対する興味と関心が高まり、円山応挙に関する拙い卒論を提出して大学院に進みました。そこで吉澤忠先生の文人画、いや、南画の講義を、小林忠さんと一緒に東京藝術大学まで聴きに出掛けたんです。今は許されないモグリというヤツですが、その年1年間、吉澤先生が講義してくださったのは何と木米だったんです!! こうして僕は木米の素晴らしさとおもしろさに、はじめて眼を見開かされたのでした。
能書きはともかく、サントリー美術館で開催中の特別展「没後190年 木米」のカタログ――高岡健太郎さんの表紙がとても素敵なカタログから、「ご挨拶」の一部を紹介することにしましょう。
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