2023年3月7日火曜日

『美術商・林忠正の軌跡』14

1988年、国立西洋美術館で特別展「ジャポニスム展――19世紀西洋美術への日本の影響――」が開催されました。それまでいくつか開かれていたジャポニスム展をはるかに凌駕する、刺激的展覧会でした。しかし会場をめぐっているうちに、ジャポニスムといったって、つまるところ異国趣味じゃないかというような感覚にとらわれ始めたんです。

しかし印象派の画家たちは浮世絵の本質をよく理解しており、単なる異国趣味ではなかったというのが、本特別展のコンセプトでした。もちろんそれを全面的に否定することはできませんが、ジャポニスムとはつまりエキゾチシズムだという僕の直感は、だんだんと確信に変わっていきました。

 

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富士山世界遺産センター「日本三霊山の砂防」5

さらに「逢へらくは玉の緒しけや恋ふらくは富士の高嶺に降る雪なすも」というバージョンもあるそうです。つまり「あの子と逢う間の短さは玉の緒ほどにも及ばないのに、別れて恋しいことは、富士の高嶺に降る雪のように絶え間ないよ」となりますが、これじゃ~本展示とまったく関係なき一首になってしま...