ハイデルベルク大学のローター・レダローゼ先生に頼まれ、1982年から3年間にわたり、夏休みを利用してこれを調査する機会に恵まれました。このときの愉快なエピソードは、かつて「饒舌館長」にアップしたことがあるように思いますが、調査の準備のため『ベルツの日記』を読んでみたのです。
それは当時の日本を知るためのきわめて重要な資料だと思いましたが、とくに興味を引いたのは、明治34年(1901)11月22日、在留25周年を記念する祝典でベルツが行なった演説でした。このようなお目出度い席にはふさわしくないけれども……と断った上で、ベルツはつぎのように述べたのです。
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