2024年6月29日土曜日

河治和香『どぜう大明神 昔ばなし』5


 

さらに『どぜう大明神 昔ばなし』には、ズバリ国芳の錦絵が登場するんです。もっとも団扇絵じゃ~なく、「駒方の朝霧」という大錦三枚続きですが、朝霧に煙る駒形堂を背景にして、吉原帰りの客を乗せた駕籠が描き込まれています。そんな客がよく駒形どぜうを食べに来たそうです。どぜうは精がつく食べ物として古来有名ですから、当然吉原へ繰り込む前だろうと誰でも考えます。しかし不思議なことに帰りがけでした。どぜう鍋のにおいで脂粉の香りを消すためだったそうです(!?)

楽しいどぜうのイラストを担当したのは、『銀河鉄道の夜』で知られるアニメ監督・杉井ギサブローさんです。これを見ていると、それこそ昭和を代表する漫画家の一人、横山まさみちを思い出します。ネットで調べると、横山さんがお亡くなりになったのは平成15年ですが、僕にとってはあくまで昭和の漫画家ですね!!

 




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