武田さんは東京藝術大学で日本美術史を講じた吉澤忠先生の直弟子です。以前アップしたように、僕は吉澤先生の講義をモグリで拝聴しましたから、武田さんとは兄弟弟子ということになります。
武田さんは恩師の日本南画説を発展させましたが、日本文人画説の僕も、武田さんの研究から多くを学び、しばしば拙論に引用させてもらってきました。とくに『國華』1059号に発表された「池大雅筆『富士十二景図』について」は、大雅山水画の研究に新しい地平を拓く、すごい論文でした。
ところが日本の垂迹思想において、文殊菩薩は春日若宮 (天押雲根命 あまのおしくもねのみこと ) の 本地仏とされるようになります。 有名な「春日若宮影向 ようごう 図」(五島美術館蔵)が童子形であることから明らかなように、春日若宮=童子形 と いうイメージが強かった ため 、...
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