陸游「畜猫を嘲[あざけ]る」<『剣南詩稿』巻38>
ネズミが盆ひっくり返して大暴れ
でもキミは爆睡グーグー高いびき
腹いっぱい食べるご馳走夢に見て……
好き勝手ネズミがやるのを横目で見
身上はパッとセミ捕る敏捷性
でも好きはのんびりすること木の上で
ク山とは一体どこにあるのやら
名猫がそこにはたくさんいるのにね
* ク山の「ク」は「月+句」という、僕のワードでは出てこない変な漢字です。
鰭崎君(英朋)が画いたのは、この増補の「恵の花」英泉挿絵入の分で、まだ北廓に内芸者でいた米八が、向島の田舎家で、恋中の丹次郎との媾曳 あいびき に、障子を開けて庭先の梅の莟を口に含む。よく人の知る婀娜たる画面をよく格を保って写し得た。(略) 今、こうして時を隔てて烏合会のこと...